ウェブサイトに訪れたユーザーの行動を詳細に分析することができるGoogleアナリティクス。
しかし、そのアクセス解析の正確性を脅かす存在として「リファラースパム」というものがあります。
「リファラー」とは、アクセスログのひとつで、ユーザーが直前に閲覧していたページURLの情報です。
今回は「リファラースパムとは何か」ということから、確認方法、対策についてご紹介させていただきます。
リファラースパムとは?
リファラースパムとは、アクセス元を確認する人をスパムサイトに誘導するために、スパムサイトからアクセスするという悪質な行為です。
「リファラー」(参照元)とはあるページAからリンクをクリックして別のページBに移るときのリンク元Aを指します。Googleアナリティクスではどのようなリンク元から自サイトへ来たのかを調べることができます。
アクセス解析をする際には、リファラーとなるリンク元がどのようなサイトかを確認することもあると思いますが、このリンク元の確認行為を狙ってアクセスさせたいサイトのアドレスをリファラーに不正に偽装する迷惑行為をリファラースパムと言います。
リファラースパムによる弊害
リファラースパムによる被害は、ほかのサイトに誘導されるだけではありません。
具体的なリスクとしては以下の2点があります。
アクセス解析が阻害される
リファラースパムは決して珍しい行為ではなく、個人ブログのような小規模なサイトでも被害が生じています。それだけ無差別、かつ頻繁にアクセスしてくるのです。
1日に数万PVもあるようなサイトならば解析結果は誤差程度ですが、アクセス数が少ないサイトの場合、解析精度が落ちてしまう可能性があります。
ウイルスに感染する恐れがある
サイト運営者がウェブページを開いただけで感染する極めて悪質なリファラースパムもあります。
ウイルスによって顧客情報や機密情報などが奪われれば信用にも関わりますので、注意しなければなりません。
リファラースパムは外部サイトに誘導するだけではなく、上記のような致命的な問題も引き起こします。放置せず、なるべく早めに対応する必要があります。
リファラースパムの対策方法
今のところリファラースパムを完全にシャットアウトする方法はありませんが、被害を最小限に抑えるためにも、以下の対策を行いましょう。
怪しいURLはクリックしない
リファラースパム対策で最も重要なのは「怪しいURLをクリックしないこと」です。
セキュリティソフトをインストールしていたとしても、未知のウイルスやセキュリティ更新プログラムが古かった場合は、ウイルスに感染してしまいます。
スパムの傾向としては「海外からのアクセス」「言語設定が未設定」「滞在時間がほぼゼロ」などが挙げられます。このようなサイトのURLを見つけたらみだりにクリックしないようにしましょう。
フィルターをかける
リファラースパムはアクセスしないのが一番ですが、放置し続けてもいけません。そのままにしておくとノイズとなって解析結果に悪影響を及ぼします。
明らかなスパムを発見した場合は、アクセス解説ツールのフィルター機能を使ってGoogleにボットとして登録されているボットやスパイダーからのヒットを除外しましょう。
フィルターをかけることで対象のURLからのアクセスを非表示にすることができます。
まとめ
このように、真剣にアクセス分析を行い、SEO効果を高めようとしているサイト運営者にとってリファラースパムは非常にやっかいな存在です。
Googleはこのような迷惑行為を重く見て、Googleアナリティクスのリファラーに悪質サイトを表示させないなどのリファラースパム対策を行っています。しかし、まだ完全に排除できているわけではありません。
より精度の高いアクセス解析を行うためにも、「怪しいURLはクリックしない」こと、そしてスパムを見つけたら「フィルターをかける」ことを意識していきましょう。